電動モーターによるアシストが魅力の電動自転車。
坂道の移動が多くていつも大変……
せっかく電動自転車を買うならアシスト力の高いものがほしい!
高額な買い物だからこそ、性能と価格のバランスをしっかり見極めて買い物したいですよね。
本記事では、高アシスト力の電動自転車を検討している人に向けて、選び方やおすすめのモデルを紹介します。
高アシスト力の電動自転車(電動アシスト自転車)の魅力と選び方のポイント
まずは高アシスト力の電動自転車の魅力と選び方のポイントを紹介します。
高アシスト力の電動自転車(電動アシスト自転車)が向いている人
電動自転車は、人の力でペダルを踏む動作を電動モーターで補助する自転車です。
アシスト力の高い電動自転車は、ペダルを軽く踏み込んだだけでグイグイと前に進めてくれます。
- 重い荷物や子どもを乗せて移動することが多い人
- 移動範囲に上り坂が多い人
- 年配の人や脚力の弱い人
坂道をストレスなく登れるのは電動自転車の醍醐味だね!
アシスト率の上限は法律で決まっている
電動自転車には、過度な加速や急発進を防ぎ、運転者や歩行者から安全を確保するため、道路交通法による規制が適用されます。
具体的には、以下のように電動自転車の走行速度に応じて、ペダルの踏み込みに対するアシスト比率を守る必要があります。
走行速度 | アシスト比率 | メモ |
---|---|---|
時速10km未満 | 2 | ペダルを踏み込む力1に対して、モータアシスト比率が2 |
時速10km以上~24km未満 | 2未満から0 | 速度の上昇に伴ってモーターアシスト比率は徐々に下がる |
時速24km以上 | 0 | アシスト機能はゼロになる |
この基準を超えるアシスト比率の電動自転車は違法であり、公道を走行することはできません。
時速24kmを超えるとアシスト機能はOFFとなり、通常の自転車と同様に人の力のみでペダルを回す必要があります。
「高性能な電動自転車」イコール「高アシスト比率」ということではない点に注意!
高アシスト力の電動自転車(電動アシスト自転車)の選び方
先述の通り、電動自転車ではアシスト比率の基準が法律で定められています。
そのため、アシスト力は主に次のような機能とその性能の組み合わせによって決まります。
- センサー(速度やペダル回転数など)
- モーター制御機能
- 内部変速機能
国内3大電動自転車メーカーについて、アシスト力の高いモデルに搭載されるセンサーや機能をまとめました。
ヤマハ | ・スマートパワーアシスト ・トリプルセンサーシステム搭載モデル ・S.P.E.C.(内装変速システム) |
ブリヂストン | ・トリプルセンサー制御システム ・デュアルドライブ(両輪駆動) |
パナソニック | ・タフパワーアシスト搭載モデル ・ラクラクドライブユニット |
これらの機能を有するモデルを選ぶのが方法の一つだね!
また、実際に乗ってみると、同じメーカーでバッテリーサイズが一緒の自転車でも、乗車感が違うことがあります。
- スタート時に強い力を出して、走り出すとマイルドな乗り味に変化するモデル
- 航続距離を伸ばすためにアシスト力をいつまでも感じる仕様にしたモデル
各機能の特徴や性能はメーカーやモデルごとに異なるため、可能な限り試乗をおすすめします。
高アシスト力の電動自転車(電動アシスト自転車)のおすすめ人気10選
おすすめの高アシスト力の電動自転車を厳選して10台紹介します。
ヤマハ「PAS with SP」
ヤマハの「PAS with SP」は、withシリーズ中で最高走行距離とアシストレベルを誇ります。
- オートエコモードで最長100kmのアシスト走行
- ヤマハのスマートパワーアシスト機能を搭載
- 平坦路や上り坂など道路状況に応じてアシストモードを自動で切替
- メインフレームは低床U型でまたぎやすい設計
- タイヤは24インチと26インチの2パターン展開。体格に合わせて選択可能
通勤・通学や街乗り、日常生活のサポートなど、なんでもこなすコストパフォーマンスに優れた一台です。
ブリヂストン「ステップクルーズe」
ブリヂストンの「ステップクルーズe」は、通勤・通学そして日常生活で電動自転車を使い倒したい人向けのモデルです。
- 前輪モーター駆動による走行アシスト
- エコモードで最大200kmの走行可能
- 走りながら充電できる回生充電機能付き
- チェーン部分にはカーボンベルトを採用。さびることなく、メンテナンスフリー
- 深さのある前カゴ、頑丈な後部キャリア付き
もともとの高容量バッテリーに加え、回生充電のおかげで充電は週に1~2回で充分。
高効率アシスト+低頻度の充電の組み合わせが嬉しいモデルだね!
パナソニック「ジェッター」
パナソニック「ジェッター」は、街乗りから休日のロングライドまでマルチにこなす、高アシスト力が魅力なモデル。
- アシスト制御率を最適化した高効率ユニットを搭載
- 軽快な走りと衝撃吸収性をサポートする700x38cタイヤ
- 走行距離、速度、ペダル回転数などを表示するサイド液晶ディスプレイ
- アルミ合金フレームに各種ワイヤーを内蔵し、スッキリとしたフォルム
2021年にはグッドデザイン賞を受賞し、デザインと走行性の両面から人気の高い電動自転車です。
クロスバイクモデル:ヤマハ「YPJ-EC」
クロスバイク型の電動自転車でおすすめしたいのがヤマハの「YPJ-EC」。
本格ロードバイク仕様のマシンをフラットバーハンドルで楽しめる万能バイクです。
- ロードバイク用に開発されたドライブユニット「PWseries SE」を搭載
- 最大の特徴は222kmアシスト可能な大容量バッテリー
- フロント2段、リア9段の計18段変速
- 前後には機械式ディスクブレーキを装備
- 視認性と操作性を両立した液晶ディスプレイ
国産メーカーで、高アシスト・長距離ツーリングをこなせる製品を探している人にはこれ!
子ども乗せモデル:ブリヂストン「ビッケグリdd」
子ども乗せモデルの高アシスト電動自転車で人気なのが、ブリヂストンの「ビッケグリdd」。
- 前輪モーター駆動式で、前後に子どもを乗せても安定した加速
- デュアルドライブシステムによるパワフルなモーターサポート
- 20インチの低重心自転車で、ママ・パパで共有して乗れるデザイン
- モーターブレーキを搭載し、下り坂走行時もしっかり停まれる
- カーボンベルトチェーンでメンテナンス不要
最大3人乗りまで対応可能なモデルで、子どもの送迎やお出かけ時に力を発揮する電動自転車です。
BESV「PS1」
国内外で高い人気と注目を集めるeバイクブランドのBESV(ベスビー)。
PSシリーズの上位モデルである「PS1」は、より高いアシスト性能と走行性を追求した電動自転車です。
- BESV独自のアルゴリズムによるモーターアシスト駆動システム
- 17.4kgの軽量な車体に、100kmの航続可能距離
- 電動自転車では珍しいカーボンフレーム
- 流線型のしなやかなルックス
- 快適な運転をサポートするデュアルショックサスペンション
小径タイヤに軽量な車体のPS1は、コンパクトに取り回し可能。
航続距離も長いので、オン・オフ問わず毎日に遠出したくなる自転車です。
benelli「MANTUS 27 TRK」
イタリアメーカーのbenelli(ベネリ)「MANTUS 27 TRK」は、シティーユースにぴったりのクロスバイクモデル。
- 後輪の車軸部分にモーターを内蔵。後ろから確実に押してくれる感覚のアシスト
- フロントサスペンションと太いタイヤで高い走行安定性
- バッテリーをフレームインしたスマートな見た目
- 最大100kmの走行可能なバッテリー搭載
- 悪天候時や高速巡航時にも安心のディスクブレーキ
- グリップやサドルの良好なクッション性
高機能な装備を多数搭載しながら、価格は15~16万円前後とコストパフォーマンスに優れる点が魅力です。
Naici Sports「power 2.0」
中国の自転車メーカーNaici Sportsの「power 2.0」。
高いアシスト力のミニベロタイプの電動自転車で、折りたたみもできるモデルです。
- メインバッテリーと補助バッテリー併用で最大100kmまで走行可能
- シマノ社製の7段変速ギアを搭載。ペダリングも楽々
- 車重18kg、20インチのホイールでコンパクト
- 前後輪にディスクブレーキを採用。安全面にも配慮
- スッキリとしたデザインに6色のカラー展開
室内や玄関先など、折りたたんで収納可能なのも魅力。
街乗りに特化したスペックで、近距離の通学・通勤や買い物などでの移動に向いています。
GIANT「FATHOM E+ PRO」
「FATHOM E+ PRO」は、GIANTが誇る国内最大パワー、最大容量バッテリーのeマウンテンバイクモデルです。
- ヤマハと共同開発したSyncDrive Proモーターユニットでパワフルかつスムーズなアシスト
- 最大125kmの長距離走行可能
- 前輪フォークにはエアサスペンションを搭載し、悪路でも高い安定性
- 前後に油圧式ブレーキを搭載。軽いタッチでブレーキ可能
- ダウンチューブ(メインフレーム下部)と一体化したバッテリーのデザイン
長距離ツーリングからオフロード走行までこなす、趣味性の高いeバイクです。
VanMoof「X3」
Xを組み合わせたメインフレームが特徴的なVanMoofの「X3」。
シンプルなルックスながら、高いアシスト機能・走行性能が詰め込まれた電動自転車です。
- VanMoof独自の電動オート変速機「e-shifter」を搭載
- 走行速度を内蔵コンピュータが認識し、最適なギアに自動で変速
- 最大500Wの高出力モーターを搭載
- ロック機構を内蔵し、スマホから施錠・開錠可能
- GPS追尾により、盗難対策にも対応
VanMoof「X3」の走り心地は、まるで原チャリのようなオートマ自転車と呼ばれるほど。
もちろん法定のアシスト比率内に収めた設計なので、日本でも安心して乗車できるモデルです。
人気の高アシスト力の電動自転車(電動アシスト自転車)比較一覧表
製品名 | PAS With SP | ステップクルーズe | ジェッター | YPJ-EC | ビッケグリdd | PS1 | MANTUS 27 TRK | power 2.0 | FATHOM E+ PRO | X3 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
特徴 | ヤマハPASシリーズ最強のアシスト力を誇る | ブリヂストン製の高アシスト+高バッテリー容量 | 高効率アシスト制御ユニットを搭載 | 本格派ロードバイクを扱いやすいフラットバーハンドル仕様に | 子ども乗せモデルで高いアシスト力。最大3人乗りまで対応 | デザイン性の高い。街乗りからロングライドまでマルチにこなす | スポーツ性能の高い装備を多数装備したイタリアメーカーの電動自転車 | 折りたたみも可能な街乗り向けコンパクトモデル | 国内最大水準のパワー、最大容量のバッテリーを搭載したeマウンテンバイク | 国内外で近年人気急上昇中。スマホと連携させたデジタル走行管理も魅力 |
補助走行距離 | 100km(オートエコモードプラス) | 105km(オートモード) 200km(エコモード) | 54km(オートモード) 85km(エコモード) | 109km(スタンダードモード) 222km(プラスエコモード) | 80km(オートモード) 115km(エコモード) | 最大100km | 最大100km | 約50km(サドルバッテリーのみ) 約100km(別売のボトルバッテリー併用時) | 84km(ノーマルモード) 125km(エコモード) | 60km(フルパワー時) 150km(エコノミー時) |
変速シフト数 | 3段変速 | 3段変速 | 8段変速 | 18段変速 | 3段変速 | 10段変速 | 7段変速 | 5段変速 | 10段変速 | 4段変速 |
適応身長 | 142cm~(24インチ) 146cm~(26インチ) | 144cm~ | 152cm~ | 154cm~ | 142cm~ | 155cm~ | 151cm~ | 150~195cm | 160cm〜 | 155~200cm |
タイヤサイズ | 24インチ 26インチ | 26インチ | 700x38c | 700x35c | 前輪:24インチ 後輪:20インチ | 20×2.0(米式) | 27インチ | 20インチ | 27インチ | 24インチ |
寸法(全長xサドル高x全幅) | 1880×750-895×560 | 1845×765-905×590 | 1880×800-985×590 | 1745×835-910×590 | 1810×725-880×565 | 1550×1100(全高)x595 | 1800×790-980×580 | 1500×1090(ハンドル高)x590 | ー | ー |
総重量 | 27.4kg(24インチ) 28.1kg(26インチ) | 27.7kg | 21.2kg | 19.6kg | 32.3kg | 17.4kg | 22.0kg | 18kg | 23.6kg | 20.8 kg |
バッテリー容量 | 15.4Ah | 9.9Ah | 12.0Ah | 13.3Ah | 14.3Ah | 10.5Ah | 10.4Ah | 5.2Ah | 13.8Ah | 504Wh |
充電時間 | 約4時間 | 約4時間 | 約4時間 | 約3.5時間 | 約4時間 | 約4.5時間 | 約4〜6時間 | 約3~4時間 | ー | 約4時間 |
カラー | ・バーガンディ(26インチのみ) ・グレーメタリック ・ブラック(26インチのみ) | ・クロツヤケシ ・マットカーキ ・アクティブレッド ・バイオレットブルー ・マスタードイエロー | ・ブラック ・ホワイト ・ブルー ・サンゴールド | ・アクアシアン ・ディープフォレスト | ・ダークグレー | ・イエロー ・レッド ・ホワイト ・マッドブラックストライプ | ・シルバー・ホワイト ・ブラック | ・イエロー ・ブラック ・ホワイト ・ミントグリーン ・ダークグリーン ・ダークグレー | ・ブラック | ・薄いブルーグレー ・濃いブラックグレー |
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高アシスト力の電動自転車(電動アシスト自転車)の評判・口コミを徹底調査
高アシスト力の電動自転車に関する口コミをTwitterから調査しました。
良い口コミ
良い口コミとしては以下の意見がありました。
- モーターの自動制御アシストに感動
- 強モードでも長距離走れる
- 女性や老人でも上り坂を楽々に進める
電動モーターによるサポートが電動自転車の魅力。
乗り手や路面状況によらず、グイグイ走れる性能にメリットを感じた口コミが多くありました。
悪い口コミ
悪い口コミとしては以下の意見がありました。
- こぎ始めるときの加速に慣れない
- 普段の自転車と運転の感覚が違うことがある
電動自転車では、前輪または後輪部分に対してモーターの力が加わります。
普通の自転車と比べると、発進時の加速や運転時の操作に違和感があるという声が見られました。
初めて電動自転車に乗る人は、操作に充分慣れるまで、重い荷物の運搬や人混みでの運転を控えた方が安心です。
高アシスト力の電動自転車(電動アシスト自転車)のよくある質問(Q&A)
高アシスト力の電動自転車によくある質問をまとめました。
アシスト機能が基準に適合しているか調べ方を知りたい
本記事冒頭で、電動自転車では法定のアシスト比率基準を守る必要があることを紹介しました。
この基準への適合性について、ユーザー側で判断する方法の一つは、TSマークの表示の有無を確認することです。
- 電動アシスト自転車として道路交通法等に規定されている基準に適合した自転車
- 国家公安委員会が認定した自転車に付与される
- TSマークは自転車本体に貼付される
TSマークの認定がされていれば、法定の基準を満たした自転車と判断できます。
なお、TSマークの認定を受けることは任意であり、各メーカーの判断に委ねられています。
アシスト力の調べ方が分かりにくい!一覧で分かる方法は?
ヤマハの電動自転車PASシリーズでは、公式Webサイトで自社モデルごとのアシストレベルを一覧で紹介しています。
モーター性能や他の機能によって大きく影響されるため、メーカー間でアシスト力を比べるのは難しいのが現状です。
電動自転車の使用目的を踏まえ、アシスト力を決める性能に優先順位をつけて選択しましょう。
アシスト性能・走行性能を決める要素は?
電動自転車のアシスト性能・走行性能には、モーターによるアシスト比率やアシスト力だけでなく、さまざまな要素が関係します。
チェックすべきポイントを以下にまとめました。
走行センサー | 各種の走行センサーが良いほど、走行中の適切なアシストサポートを受けられる ・トルクセンサー(ペダルを踏む力を感知) ・クランク回転センサー(ペダルを回す速さを感知) ・スピードセンサー(走行速度を感知) |
前輪アシストまたは 後輪アシスト | ・モーターによるアシストが前輪か後輪か ・前輪の場合、「前から引っ張られる」ような形で、こぎ出しからアシストされる。前輪側に重い荷物を載せるときにバランスがよくなる ・後輪の場合、「うしろから押す」ような感覚。通常の自転車と似た感覚 |
走行可能距離 (バッテリー容量) | ・バッテリー容量が大きいと、パワーモードでもバッテリーが持つため、長距離走行時も高出力 ・高アシスト状態をキープできる |
ギアの種類 | ・一般的には3段程度の変速が多い ・変速数が多いと、適切なギア比に調整しやすく、加速や高速巡航が楽になる |
車体重量 | ・車体重量が軽いほど加速しやすい ・アルミやカーボン製フレームが軽い |
タイヤ径 | ・20~24インチのタイヤだと、ペダルの踏み込みに必要な力は少なくて済む ・タイヤ径が大きくなるほど、ペダルの踏み込みに力が必要 |
このように、自転車の走行性やアシスト力は、モーターの性能だけでなく各種パーツの性能とのバランスによって決まります。
同じメーカー内のモデルでも乗り心地は変わってくるので、可能な限り試乗すると良いでしょう。
おすすめの高アシスト力の電動自転車(電動アシスト自転車)まとめ
本記事では高アシスト力の電動自転車のおすすめ商品を紹介しました。
- 高アシスト力の電動自転車は、乗り手を選ばす楽々進める
- 重い荷物や上り坂もおまかせ!
- 電動自転車のアシスト比率は法律で決まっている
- 高アシスト力のモデルでも、街乗り用からスポーツ、アウトドアまで豊富なラインナップ
- モーター性能のほかに、各種パーツや機能との組み合わせで走行性能が決まる
せっかく電動自転車を買うのなら、充分なアシストパワーを持つ電動自転車を購入したいですよね。
本記事を参考に、自分にぴったりの電動自転車を見つけてください!