あまたある輸入車メーカーの中でも人気のあるフォルクスワーゲン。
その中に、輸入車ではなかなか珍しいミニバンが、新型シャランです。
国産車とはまた違う魅力が満載のシャランですが、実際乗る上で実燃費は気になりますよね。
輸入車というと、国産車と比較した時に燃費は悪そうなイメージは何となくありますが、果たしてどうでしょうか。
というわけで、今回は新型フォルクスワーゲン・シャランの実燃費は悪いのか、国産車と徹底比較していきます。
新型フォルクスワーゲン・シャランのカタログ燃費は?
新型フォルクスワーゲン・シャランのカタログ燃費はどれぐらいなのでしょうか。
新型フォルクスワーゲン・シャランのパワートレイン
その前に、シャランのパワートレインをご紹介します。
グレード | TDI Highline | TSI Trendline | TSI Confortline | TSI Highline |
型式 | DLU | CZD | ||
種類 | 直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ(4パルプ) | |||
総排気量 | 1,968cc | 1,394cc | ||
最高出力 | 130kw(177ps)/3,500-4,000rpm | 110kw(150ps)/5,000-6,000rpm | ||
最大トルク | 380Nm/1,750-3,250rpm | 250Nm/1,500-3,500rpm | ||
使用燃料 | 軽油 | 無鉛プレミアム |
簡単にまとめると、
- 2.0L TDIエンジン
- 1.4L TSIエンジン
主にこの2つのエンジンの構成となっています。
TDIエンジンとは、Turbocharged Direct Injectionの略称で、ターボチャージャー付直噴ディーゼルエンジンを指します。
一方、TSIエンジンは、Turbocharged Stratified Injectionの略称で、ツインターボチャージャー付直噴ガソリンエンジンです。
つまり、新型フォルクスワーゲン・シャランにはディーゼルエンジンとガソリンエンジンのラインナップがあるということです。
また、輸入車、とりわけ欧州車の特徴として、ダウンサイジングターボエンジンを使うことで燃費を稼ぐということがあります。
また、ディーゼルもかなり主流で、メルセデスやBMW、プジョーをはじめとして多くの欧州メーカーがディーゼルエンジンに力を入れています。
国産車ですとディーゼルエンジンはマツダぐらいですからね。
新型フォルクスワーゲン・シャランのカタログ燃費
パワートレインのラインナップがわかったところで、新型フォルクスワーゲン・シャランのカタログ燃費を見てみましょう。
グレード | TDI Highline | TSI Trendline | TSI Confortline | TSI Highline |
JC08モード | × | 15.0km/L | ||
WLTCモード | 14.0km/L | × | ||
市街地モード | 11.3km/L | × | ||
郊外モード | 13.9km/L | × | ||
高速道路モード | 15.7km/L | × |
カタログ燃費には、2種類の計測方法があります。
- JC08モード燃費
- WLTCモード燃費
です。
JC08モード燃費は、日本独自の計測方法で、国土交通省審査値と呼ばれるものです。
このように、燃費の測定方法は、各国でそれぞれ違いがあったのですが、それを一つの基準にしようという動きが広がりました。
そこで登場したのが、WLTCモードです。
従来のJC08モードに比べ、3つのシチュエーションに合わせた燃費を測定することで、よりリアルに近い計測ができるのが特徴です。
新型フォルクスワーゲン・シャランでは、ディーゼルモデル(TDI)がWLTCモード導入後に登場したこともあって、ガソリン(TSI)はJC08モード、TDIがWLTCモードでのカタログ燃費となっています。
数値を見ると、Lサイズミニバンとしてはまあまあな値と言えるのではないかと考えます。
ただ、ガソリン車は無鉛プレミアム(ハイオク)仕様なのがコスト的にはネックになりそうです。
一方、ディーゼルは軽油なので、ガソリンに比べて安くなります。
新型フォルクスワーゲン・シャランの実燃費は悪い?
新型フォルクスワーゲン・シャランの実燃費は悪いのでしょうか。
新型フォルクスワーゲン・シャランの実燃費① ガソリンエンジン
一般的に、JC08モード燃費に対し、60%~70%程度が実燃費と言われています。
そうすると、15.0km/Lのカタログ燃費なので、実燃費は9km/L~10.5km/L程度ということになります。
すごく悪いというわけではなく、だからと言ってよいわけでもないですね。
ただ、やはりここでもネックになるのがハイオク仕様という点ではないでしょうか。
実際にかかる費用が多くなるので、燃費が悪いというイメージになっている可能性はありますね。
新型フォルクスワーゲン・シャランの実燃費② ディーゼルエンジン
一方、ディーゼルエンジンはどうでしょうか。
WLTCモードは、よりリアルな状況に近いと言われていて、実燃費は12km/L程度に落ち着いてくると思われます。
それでいて、軽油なのでかなり燃料費は節約できます。
実燃費そのものの数値は普通ですが、費用面ではかなり優しいですし、特に長距離走行が多い方におすすめできます。
新型フォルクスワーゲン・シャランの実燃費を国産車と比較!
では、新型フォルクスワーゲン・シャランの実燃費を国産車と比較するとどうでしょうか。
新型フォルクスワーゲン・シャランと国産車の実燃費比較① ホンダ・オデッセイ
引用:https://www.honda.co.jp/ODYSSEY/
シャランは、日本でいうLサイズミニバンに相当します。
代表的な車では、ホンダ・オデッセイです。
それぞれの実燃費を見てみましょう。
シャラン | オデッセイ | |
ガソリン | 9.0km/L~10.5km/L | 8.4km/L~10.0km/L |
ディーゼル | 12km/L | × |
ハイブリッド | × | 15.6km/L~18.2km/L |
ガソリンの実燃費同じか、もしくはシャランの方が若干良い印象です。
そして、シャランはディーゼル、オデッセイはハイブリッドで見てみると、ハイブリッドの方が燃費は良いですね。
ただ、おそらくハイブリッドは街乗りでは強いですが、アップダウンの激しい道や、長い高速道路でのツーリングではそこまで燃費は伸びないはずです。
そこはディーゼルの強みになるので、そういったシチュエーションが多い方にはシャランの方が良い可能性もあります。
新型フォルクスワーゲン・シャランと国産車の実燃費比較② トヨタ アルファード
引用:https://toyota.jp/alphard/
アルファードはもうワンランク上のLLサイズミニバンですが、シャランがちょうどLとLLの中間ぐらいのサイズのイメージなので、こちらも見てみましょう。
シャラン | アルファード | |
ガソリン | 9.0km/L~10.5km/L | 6.6km/L~7.7km/L |
ディーゼル | 12km/L | × |
ハイブリッド | × | 11.0km/L~12.0km/L |
アルファードクラスになると、燃費面ではシャランと差がなくなってくるのがわかります。
車重も重いですし、搭載されているエンジンも大排気量のものになってきますからね。
シャランとアルファードはキャラクターが違う車ですが、シャランの実燃費の立ち位置はわかってきましたね。
新型フォルクスワーゲン・シャランの燃費に対する口コミ評価・評判は?
新型フォルクスワーゲン・シャランの燃費に関して、ユーザーは口コミでどのような評価・評判を下しているのでしょうか。
主なものをまとめました。
- 10.0km/L前後で、このクラスの車であれば普通だが、もう一声欲しいところ
- ハイブリッドではないので、燃費を求めるなら輸入車は乗れない、それ以外の魅力があるのがシャラン
- Lサイズミニバンでは平均的で、国産車ともコスト面でそんなに変わらない
皆さん、シャランの燃費に対しては、「普通」という評価が多いです。
そもそも、国産車にこれだけミニバンの選択肢がある中で、わざわざ輸入車のミニバンをチョイスしているので、燃費以外のことを重要視されている方が多いとも言えます。
それでも、強い不満が出ないというのは、一つプラスととらえて良いですね!
新型フォルクスワーゲン・シャランの実燃費は悪い?国産車と徹底比較まとめ
今回は、新型フォルクスワーゲン・シャランの実燃費は悪いのか、国産車と徹底比較しながらお伝えしました。
ポイントとしては、
- 燃費は普通だがガソリン車はハイオク仕様という点に注意
- ディーゼルは長距離で優秀
- 国産車と比べてもそこまで悪くない
- 輸入車ならではの燃費以外の魅力が多い
という点です。
シャランが気になる方にとって、この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです!