大人気SSサイズミニバンであるトヨタシエンタ。
コンパクトなボディながら3列シートまで備えるというユーティリティ性の高さも人気の一つですが、実際の使い道は気になります。
チャイルドシートが置けるのか、シートの出し方や収納、乗り心地はどうなのかなど、3列目そのものの使いやすさを知らないと、自分に合っているかわからないですよね。
せっかくあるのに使いにくかったらもったいないですし、このあたりはしっかり抑えたいところ。
ということで、今回はシエンタの3列目シートについて、チャイルドシートは使えるのか、シートの出し方や収納、乗り心地などを徹底解説していきます!
シエンタ3列目にチャイルドシートの設置使用は無理?
ミニバンの購入を検討されている方の中には、小さなお子様をお持ちの方も多いですよね。
大きいミニバンはたしかに便利ですが、運転のしやすさや扱いやすさを考えるとSSサイズミニバンもかなり有力な選択肢の一つになります。
そんな時に気になるのが、チャイルドシートをどこに設置使用するのかです。
1台であれば、セオリー通り、普通に2列目シートに設置すればなんら問題ありません。
2台でも、2列目で対応できますね。
では、3台設置したいという場合、もしくは2列目を広く使いたいから3列目に設置したいという場合、果たして3列目にチャイルドシートはおけるのでしょうか。
検証していきます。
シエンタの3列目にチャイルドシートは設置使用はできるか?① 3列目へのアクセス
シエンタの3列目にチャイルドシートを設置する場合にまず問題になるのが、3列目へのアクセスの問題です。
シエンタの3列目へアクセスするには、実は2列目を折りたたまなければなりません。
そうなると、3列目にチャイルドシートを設置した場合、次のような工程でお子様の乗り降りをしなければなりません。
- スライドドアを開ける
- 2列目シートを折りたたむ
- 子供を乗せる(または降ろす)
- 2列目シートを元に戻す
かなり面倒ですよね。
また、もし2列目に別のチャイルドシートが乗っていたらそれを外したり付け直したりなんていう作業も増えてしまうのです。
- スライドドアを開ける
- 2列目のチャイルドシートを外す
- 2列目シートを折りたたむ
- 子供を乗せる(または降ろす)
- 2列目チャイルドシートをサイド設置する
- 2列目シートを元に戻す
毎回これだけの工程があると思うと、不可能ではないが実用性という面では厳しいですね。
シエンタの3列目にチャイルドシートは設置使用はできるか?② 安全性
次に考えたいのが、安全性の問題です。
シエンタのシートポジションを見てください。
引用:https://toyota.jp/sienta/
少し見切れているのですが、3列目シートのすぐ後ろにバックドアがあるのがわかりますでしょうか。
シエンタはコンパクトなミニバンなので、そのスペースは最小限にとどまっています。
つまり、これが何を意味するかというと、後ろから衝突された時に逃げ場がないということなんです。
それを踏まえると、安全性という意味でも3列目シートにチャイルドシートを設置するのはあまりお薦めできませんね。
シエンタの3列目にチャイルドシートは設置使用は厳しい
ここまで、ユーティリティと安全性の問題から、3列目シートにチャイルドシートを設置するのは厳しいという結論に至りました。
もし万が一使わざるを得ない場合は、そのあたりのリスクはしっかりと承知をしておかなければなりませんね。
また、これは別の話ですが、助手席にチャイルドシートを設置使用するのだけは絶対にやめましょう。
事故の際の衝撃は助手席が一番強いとも言われていて、一番危険なのです。
シエンタ3列目シートの出し方や収納方法は?
シエンタの3列目シートは、どのような出し方、収納方法になっているのでしょうか。
シエンタ3列目シートの出し方や収納方法① シート機構
シエンタ3列目シートは、どのようなシート機構を採用しているのか見ていきます。
その名も「ダイブイン格納(5:5分割サードシート)」と言いまして、ダイブイン、つまり2列目の下にダイブして収納できるというものになっているんです。
シエンタ3列目シートの出し方や収納方法② ダイブイン収納とは?
では、ダイブイン収納とは何なのか、解説します。
引用:https://toyota.jp/sienta/
画像を見てわかる通り、3列目を2列目の下に潜り込ませて収納するのです。
2列目シートを前転させて、そこにできたスペースに入れ込む形です。
引用:https://toyota.jp/sienta/
このように収納できます。
引用:https://toyota.jp/sienta/
そして、2列目シートを戻すとこのように、まるで3列目シートがなかったかのようなラゲッジスペースが誕生するのです。
シエンタ3列目シートの出し方や収納方法③ 実際にやるとこんな感じ
画像と文字だけではなかなかイメージがつきにくいので、やはりここは実際に収納している動画を見てみましょう!
動画を見てもわかる通り、誰にでもできそうな簡単な動作で、3列目シートの収納ができることがわかります。
出す場合はこの逆の動作ということですね。
そして、もう一つのポイントとして、3列目シートの収納はそれぞれ独立してできるという点です。
例えば、3列目を一つだけ残して、もう一つを収納してラゲッジスペースを確保するなんてことも可能なのです!
これが5:5分割の意味ですね。
引用:https://toyota.jp/sienta/
そして、2列目シートも使わない場合、最大の荷室長1,430mmを確保することができ、長尺ものの荷物も載せることが可能になります。
シエンタ3列目シートはダイブイン収納のおかげで出すのも収納するのも簡単
このように、シエンタの3列目シートの出し方や収納は、ダイブイン収納という機構が大きく関係し、それのおかげで非常にスムーズで簡単になっていることがわかりました。
コンパクトボディでありながら、この使い勝手の良さがシエンタの魅力と言えますね!
シエンタ3列目シートの乗り心地は?
いくら3列目シートがあるとは言っても、実際に使いものになるのかどうかが一番重要です。
日常的に使っても良いものなのか、もしくは緊急時以外は使わない方が良いのか、このあたりの感覚は押さえておきたいところ。
では、3列目シートのスペースはどれぐらいなのか、以下の画像をご覧ください。
引用:https://toyota.jp/sienta/
明らかに3列目の足元はかなり窮屈ですよね。
2列目が多少前後にスライドできるとはいえ、そこまで広さを確保できるという感じではないです。
乗った時の感触としては、背筋は伸びて、膝は前席の背もたれに当たり、足首からは2列目の下に潜り込んでいる状態です。
これだと大人で長距離はかなり厳しいですね。
天井からの圧迫感やも感じるので、日常的に3列目を積極的に使うのはあまりおすすめしません。
これは、シエンタに限らずSSサイズミニバンの宿命と言えますね。
シエンタ3列目にチャイルドシートやシートの出し方・収納と乗り心地まとめ
今回は、シエンタの3列目にチャイルドシートを設置できるのか、そしれ3列目シートの出し方・収納、乗り心地を主に検証していきました。
ここでのポイントは、
- 3列目にチャイルドシートを設置使用するのは厳しい
- 3列目の出し方や収納は簡単で、非常に便利で使い勝手も良い
- 3列目の乗り心地は期待できないので、あくまで非常用に
という点です。
シエンタの3列目シートは、あると非常に便利ですが、日頃から人を乗せるためにというより、急に人数が増えた時に使いたいシートです。
普段は収納しておいて、ラゲッジスペースを確保したり、一つだけ収納するなどその時にあった使い方を簡単にできるのが良さなので、ぜひ色々試しながら、自分にあった3列目シートの使い方を考えてみると良いですね!