多人数での乗車や、割と大きな家具家電も載せられちゃうミニバンは車内が広いのが特徴です。
車内が広いということは、それに応じて比較的車体も大きなものがほとんどです。
大きな車体であるミニバンの運転にコツや注意点はあるのでしょうか。
また、運転初心者の方や軽自動車から乗り換えする方でミニバンの運転時の「怖い」
を解消するにはどうすればいいでしょうか。
この記事では、ミニバン運転のコツや注意点、初心者や軽からの乗り換え時の怖いを解消する記事を紹介します。
ミニバンを運転する時のコツは?
まずはミニバンを運転するときのコツを紹介します。
車全般の運転に関するコツにも応用可能なので活用してみてください。
車体感覚をつかむ
何といってもまずはこの車体感覚を把握することがミニバンを運転するときのコツと言えます。
車体感覚とは、自分においての車に対する前後左右の距離感のことを言います。
例えば運転席から見て左前のタイヤが「あ、今白線ギリギリだな」と自分が感じる部分が車体感覚です。
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/serena.html
この車体感覚をつかむためには、一言で言うと運転に慣れることが一番の近道になります。
慣れるために安全な場所で練習するのもいいでしょう。
駐車の練習が車体感覚をつかむにはちょうどいいかもしれませんね。
引用:https://toyota.jp/voxy/performance/operation/?padid=ag341_from_voxy_top_performance_operation#
運転席側から見える白線と車体が平行になる感覚や、今車体と白線がどれくらい近いのかがよくわかるかと思います。
運転中の事故は別な部分が大きいですが、駐車時の自損事故の多くは、ほとんどこの車体感覚と実際の車体がずれていたために起きています。
ベテランドライバーでも思い当たる節がある方もいるのではないでしょうか。
ちなみに私も何回か経験あります(´;ω;`)ウッ…
まだ大丈夫だろう、と行ってみたら壁と車がガリガリと・・・
なので、まずはこの車体感覚を繰り返し運転して、運転に慣れることでつかんでいきましょう。
内輪差を意識する
あまり聞いたことが無い方もいるかもしれませんが、車が人やバイク、自転車を巻き込んでしまう事故を巻き込み事故といいます。
この巻き込み事故の多くは、ドライバーが内輪差を考慮しないまま右左折をして、車両とガードレール等の間に人を巻き込んでしまうことで起きています。
車の多くは前輪の角度を変えることで進行方向を変化させます。
後輪は角度は変わりません。
そうすると、後輪は前輪が通った部分よりも進行方向の内側を通ります。
この前輪が通った部分と後輪が通った部分のズレが内輪差になります。
車体が大きくなることで車体の安定を図るために、前輪と後輪の距離も大きくなります。
これをホイールベースと呼びますが、このホイールベースが大きい車ほど、内輪差が大きくなります。
分かりやすい例だと、バスやトラックといった大型車両等はとても内輪差が大きいです。
そのため、バスなどが交差点等を左折する際に、よく右側に車体を振ってから左折する行為があります。
いわゆる大回りと言われる曲がり方になりますが、この大回りのメリットは後輪の通る部分が歩道から離れて通るため、巻き込み事故の軽減が期待出来ます。
ただし、右側に車体を振る行為が大き過ぎたり、大回りする程車体が大きくないにも関わらず行ったりすると、余計な事故や渋滞を巻き起こすデメリットもあります。
いずれにせよ車を運転する際には、この内輪差が必ず生じることを意識して運転することが肝要です。
ミニバンを運転する時の注意点は?
次はミニバンを運転するときの注意点についてです。
事故等にも直結する部分になりますので、じっくりと見ていきたいと思います。
死角に注意する
多くのミニバンは大きめの車体であるため、フロントガラスも大きく作られていることが多いです。
そのため、前方の視界はとても見やすいものになっています。
しかし、その反面フロントバンパー部分などは死角になりやすいです。
引用:https://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/performance/active-safety/
最近の車はリアモニターがあるため後部の死角は減っていますが、それでもリアガラスより下側部分に死角はまだまだ存在しています。
自分の乗るミニバンの死角を予め把握しておくことで、実際に運転するときは死角を意識しながら運転出来ますのでおすすめです。
狭い道でのすれ違い時に注意する
ミニバンは車内空間を大きくとっているため、車体も大きくなりがちです。
車体が大きいと狭い道などでのすれ違い時は特に注意が必要です。
万が一の事故時ですが、原則として双方が動いていた場合、過失責任はどちらにもあるというのが基本的な考えのようです。
そのため、最悪の事態を想定して狭い道でのすれ違いが発生してしまった際には、無理をせずに車を左に十分寄せて停止させておくことが、最良の選択であると思われます。
確かに、狭い道を大きい車でもスルスルっと抜けていける運転スキルは格好いいですが、事故を起こしてからでは元も子もありませんので、無理は禁物でしょう。
風の影響に注意する
ミニバンの特徴の一つに、車内の広さがあります。
開放的な室内空間であるため、天井が高い作りになっています。
そのため、車体の重心や車高が高くなってしまうのはミニバンにとって避けては通れない運命にあります。
そして車高が高い車は、横風の影響を受けやすいのもまた運命です。
通常の道路であれば法定速度も60㎞/hであるため、横転したりするほどのリスクはそれほど高くはありません。
しかし、高速道路等では速度も上がるため、カーブ等でかかる重力は通常の道路よりもかなり高くなります。
そこに突風等のさらなる力が加わることで、横転するリスクも格段に上がります。
また、通常の道路であっても急激な横風によって、横転の可能性はゼロではありません。
引用:https://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/performance/active-safety/
自然情報にも気を付けながら、海沿いの道路を走る際には風の影響も考慮して、十分に注意して運転しましょう。
ミニバンの運転で初心者や軽からの乗り換え時の怖いはこれで解消できる!
免許取り立ての方は運転自体に慣れていないことが多いため、運転が怖いと思います。
また、ミニバンに比べると車体が小さい軽自動車からの乗り換え時も、車体感覚が違うため怖いと感じるのではと思われます。
その運転が怖いという感情をどのように解消していくのかを、ここでは紹介したいと思います。
車の整備を万全にする
どんなに注意した運転をしていても、ライトやウインカーのバルブが切れていたり、ブレーキがキーキーと鳴っている状態ではベテランドライバーでも不安を感じます。
故障や不具合が原因で事故を起こしてしまったのでは意味がありません。
引用:https://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/performance/active-safety/
そのために、多少手間がかかっても日頃から車の状態をチェックしながら、不具合があればすぐに修理することをおすすめします。
余裕をもって出かける
最近はナビ等がついているため、目的地までの大まかな到着時間がわかります。
ただし、その到着時間はノンストップで走り続けた際の到着時間であることが多いため、途中での休憩時間や渋滞等は考慮されていません。
引用:https://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/equipment/navi/
目的地までの距離にもよりますが、到着時間のおおよそプラス1時間ぐらいを目安にして出かけることで、運転にも余裕が生まれます。
何もトラブルが無く、当初よりも早く目的地に着いてしまっても、その分散策等に時間が有効に使えるのでおすすめです。
予めルートを把握しておく
あてのないドライブも楽しいですが、予め目的地までのルートを調べておくことで、知らない道路を走る時でもパニックにならずに済みます。
カーナビやスマホのアプリでもナビ機能がありますので、基本的には案内通りに運転していれば迷うことはありません。
たまに古い情報のままのナビだったりすると、道を間違えることもありますが、無理やり右折しようとしたりしないで、必ず標識通りに運転するようにしてくださいね。
交通法規をしっかり覚える
道路交通法における道路標識は、全部で100種類以上あります。
引用:https://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/performance/active-safety/
その全てを覚えることが本来は望ましいですがなかなか難しく、全部覚えている方も少数なのではと思います。
そのため、よく使われている標識、ルールは確実に覚えることで、事故や渋滞を減らしていきましょう。
またこれを機に、ベテランドライバーの方も再度交通標識の勉強しておくのもいいかもしれません。
少しずつ運転に慣れる
何よりも運転に必要なのは臨機応変に対応が出来ることかもしれませんが、経験が少ないとどう動いていいのかがわからず、パニックになることも多くあります。
そのためにも運転の経験値を積むことで、臨機応変に対応が出来る力が磨かれていくと思います。
まずは近場のスーパーやコンビニへ車で何度も出かけることで、RPGのように経験値を貯めて運転レベルを上げていきましょう。
ベテランドライバーに同乗してもらう
初心者とベテランドライバーの違いは経験値です。
何よりも経験豊富な方が近くにいるということは、とても心強いものです。
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/serena/interior/arrange.html
様々な経験からの危険予測や安全確認の徹底など学ぶべきことはとても多いです。
遠出のドライブ時はぜひ、近くのベテランドライバーを誘って出かけてみてください。
駐車の練習をする
運転を怖いと思っている方の大半は、駐車を苦手としている方がとても多いです。
混んでいる駐車場などで駐車に時間がかかってしまい、クラクションを鳴らされたりしてしまいトラウマになっている方もいるのではないでしょうか。
引用:https://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/performance/active-safety/
また、駐車時に他の車にぶつけてしまい、それが心理的負担になっている方も多いと思われます。
しかし、逆に駐車は安全をしっかりと確保すれば他の運転スキルと違い、黙々と練習が出来ます。
駐車が得意だと言い切れる位になってしまえば、自信もつきます。
ただし慢心はせずに、安全運転に努めましょう。
車の左側(ドライバーにとっての死角)を意識する
日本車の多くは右ハンドルになっているため、助手席側である左側はドライバーの死角になるポイントの一つです。
そのためこの死角部分について、車体感覚が追い付いていかないと車線からはみ出してしまったりするため、車の左側への意識は常に高めていきましょう。
また複数車線ある道路を走る際に、まだ車体感覚が掴めないうちはなるべく車線変更をしないようにすることも、事故や渋滞を起こさないために重要です。
出来れば左側の車線を走ることをおすすめします。
慣れることを恐れる
運転の格言で慣れてきたことろが一番あぶないと良く言われますが、実際にデータで出ています。
免許を取ってから1年たったくらいが、重大事故を起こす割合が一番高くなっているそうです。
初心者だった頃の緊張感がなくなり、ただ漫然と運転することで重大な事故を起こしてしまいます。
ガチガチに緊張してしまうこともダメですが、ユルユルに緩み切ってしまうこともダメです。
何ごとも程ほどのバランスが一番良いという、一番の見本です。
事故のパターンを覚える
何事もリスクマネジメントが重要ですが、車の事故に関してももちろん重要です。
交差点などではどういった事故が起きやすいか、昨今話題のあおり運転もされやすいのはどういった運転からなのか、といったことを知っておくことで、未然に防げるケースもあります。
引用:https://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/performance/active-safety/
彼を知り己を知れば百戦殆うからず(かれをしりおのれをしればひゃくせんあやうからず)ということわざがあります。
敵(事故)についても、味方(自分)についても情報をしっかり把握していれば、何回戦っても負けることはないという意味です。
まさにリスクマネジメントそのものですね。
日頃から報道される交通事故などの情報について、アンテナを張っておくことがおすすめです。
優柔不断な行動はしない
初心者によくあることですが、どうしていいか迷ってしまい、パニックになってさらに思考停止、結果行動も止まってしまい後ろからクラクション・・・といったような負の連鎖があります。
こういった場合は、もちろん交通法規を守った上でですが、思い切って行動した方がかえって安全だったりすることの方が多いです。
周りのドライバーは意外と上手くやり過ごしてくれたりもします。
引用:https://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/performance/active-safety/
大事なのは、どうしてそうなったのかをしっかりと考え、次はそうならないように行動していくことです。
また同じような状況になってしまった場合でも、安全を第一に考えて同じように行動すればいいだけです。
優柔不断な行動はなるべくしないように努めていきましょう。
ペーパードライバー講習を受ける
最後の手段は、自動車教習所で開催されているペーパードライバー講習に参加することをおすすめします。
また教習所に通うのはプライドが邪魔するかもしれませんが、事故を起こすより全然マシです。
しかも相手はプロですから、丁寧な指導と様々なデータでわかりやすく教えてくれます。
また自分の車で指導を受けられたりと、色々なプランもありますので自身に合わせた練習が出来るのも魅力の一つです。
まとまった時間が取れない方も、集中的に出来ますのでおすすめです。
ミニバン運転のコツや注意点まとめ
ミニバン運転のコツや注意点について紹介してきました。
[box class=”blue_box” title=”ミニバン運転のコツや注意点まとめ”]
- 運転に慣れて車体感覚を掴む
- 内輪差は必ずあるので意識して運転する
- ミニバンは車体が大きいため死角も多いことを意識する
- 狭い道では無理してすれ違わない
- 車高が高いので突風等にも注意する
- 何よりも車の運転に慣れることで自信をつける
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車はとても便利で快適なものです。
しかし時にはとんでもなく危ない凶器にもなり得ます。
そのためには車の運転をする人は、正しい知識と最低限の運転スキルが必要になってきます。
ぜひ皆さんも正しい知識と運転スキルを身に着けて、交通事故が無い社会にしていきましょう。