日産エルグランドは、LLサイズのミニバンです。
現行型はE52型と呼ばれますが、実燃費が悪いという話も耳にします。
燃費はガソリン代に直結すつので、実際のところ本当に悪いのかどうか気になりますし、燃費向上のコツなんかもわかったら嬉しいですよね。
というわけで、今回は日産エルグランドE52型の実燃費と、燃費向上のコツをお伝えします!
日産エルグランドE52のカタログ燃費は?
日産エルグランドE52型には、大きくわけて2つのパワートレインが存在します。
エンジン名 | 排気量 | 最高出力 | 最大トルク |
QR25DE | 2,488cc | 125kw(170ps)/5,600rpm | 245N・m(250.0kgf・M)/3,900rpm |
VQ35DE | 3,498cc | 206kw(280ps)/6,400rpm | 344N・m(350.1kgf・M)/4,400rpm |
QR25DEがレギュラー仕様の2.5Lエンジン、VQ35DEがハイオク仕様の3.5Lエンジンです。
そのカタログ燃費(JC08モード燃費)は、以下の通りになっています。
- 2.5Lエンジン 10.2km/L~10.8km/L
- 3.5Lエンジン 9.2km/L~9.4km/L
日産エルグランドE52の燃費は悪い?実燃費はどのくらい?
カタログ燃費(JC08モード燃費)を見ていると、日産エルグランドE52型の燃費が決して良いとは言えません。
なぜ悪いと感じるのか、いくつか理由を挙げてみましょう。
日産エルグランドE52の燃費が悪い理由① ライバル車との比較
高級ミニバンというカテゴリのライバルであるトヨタアルファード・ヴェルファイアと比較してみましょう。
アルファード・ヴェルファイア | エルグランド | |
2.5Lガソリン | 11.4km/L~12.8km/L | 10.2km/L~10.8km/L |
3.5Lガソリン | 10.4km/L~10.8km/L | 9.2km/L~10.8km/L |
ハイブリッド | 18.4km/L~19.4km/L | なし |
比較してみると、同程度の排気量のエンジンでエルグランドの方がアルファード・ヴェルファイアに比べて全体的にカタログ燃費が悪いことがわかります。
常に比較されるライバル同士ですから、その中で競り負けていると燃費が悪いというイメージがつきます。
日産エルグランドE52の燃費が悪い理由② ハイブリッドの設定がない
また、アルファード、ヴェルファイアには燃費性能が高いハイブリッドの設定があるのに対し、エルグランドにはハイブリッドのグレードがありません。
日産には、ガソリンエンジンで発電してモーターを動力にして車を動かす「e-Power」という低燃費の素晴らしいハイブリッドシステムがありますが、エルグランドには搭載されていません。
通常のハイブリッドも日産は技術としてはもっているのですが、これもエルグランドにはありません。
そのため、選択肢の中に低燃費エンジンというもの自体が存在しません。
日産エルグランドE52の燃費が悪い理由③ アイドリングストップ機構がない
ドライブ中で、信号待ちなどのシチュエーションは多くありますが、その時にエンジンストップさせることで燃費を良くするシステムが、アイドリングストップです。
今ではかなり一般的なシステムで、ほとんどの車に搭載されていますが、エルグランドにはありません。
日産エルグランドE52の燃費が悪い理由④ 車両重量が重い
燃費と密接にかかわる部分の一つが、車両重量です。
エルグランドは、1,910kg~2,260kgという乗用車の中ではヘビーな部類の車です。
そのため、加速などの際にそれだけパワーを必要とします。
そうすると燃費が悪くなるのは仕方ないですね。
日産エルグランドE52の実燃費
カタログ燃費は、一般的に実燃費とは違うと言われています。
なぜなら、検査のシチュエーションは、実際の使い方とは違うからです。
そのため、目安として、実燃費はカタログ燃費(JC08モード燃費)の60%~70%と言われています。
その計算式に当てはまると、エルグランドの実燃費は以下の通りになります。
- 2.5Lエンジン 6.1km/L~7.5km/L
- 3.5Lエンジン 5.5km/L~6.6km/L
なかなか厳しい数値ですね。
とはいえ、これはあくまで計算上の数値です。
よりリアルな実燃費を知るために、エルグランドのオーナーさんの口コミを見てみましょう。
2.5Lエンジンの実燃費の口コミ
日産エルグランドE52の売れ筋グレードなど、多くの方が選ぶであろう2.5Lエンジンは、以下のような口コミが多く見られました。
- 街乗り5~6km/L、高速で10km/L程度
- 遠出が多いなかで、8.5km/L~9.0km/Lぐらい
- 高速ですごい頑張ると16km/L
平均すると、8.0km/L程度で皆さん走っています。
すごく良い!というわけではないですが、レギュラーガソリンということもあって、そこまで不満に思うような数値でもないですね。
3.5Lエンジンの実燃費の口コミ
では、パワフルで抜群の走行性能を誇る3.5Lエンジンの実燃費はどうでしょうか。
- 市街地走行で5km/L、高速で11km/L
- 気を抜くと、街乗りで4km/L程度まで落ち込む
- 平均して6.9km/L程度
3.5Lガソリンエンジンですと、平均して7.0km/Lくらいの実燃費になりそうです。
街乗りが多い方ですと、このハイパワーを持て余してしまって、かなり燃費が落ち込む傾向がありますね。
日産エルグランドE52の燃費向上のコツは?
日産エルグランドE52は、様々な要因から燃費面ではなかなか良さが出ません。
しかし、ドライバーの運転の仕方で少しでも燃費が向上するのであれば、それは積極的に取り入れたいですよね。
燃費向上のコツは、どんなことがあるのでしょうか。
日産エルグランドE52の燃費向上のコツ① アクセルワーク
エルグランドのエンジンの特徴として、トランスミッションがCVT(Continuously Variable Transmission)、いわゆる無段変速機を採用しています。
そのため、エンジンの回転数と加速力が一致しないという特徴があります。
また、車両重量が重く、特に2.5Lエンジンでは走り出しが重く感じられます。
ここで、よりパワーを出そうとしてアクセルをがっつり踏んでしまうと、多くのガソリンを消費してしまいます。
止まっているものを動かすのが一番パワーを消費するので、最初はクリープ現象を使って発進させ、そこから優しいアクセルワークで加速していきましょう。
ただ、ただちょっと踏むというのでは逆効果なので、半分ぐらい踏むイメージがいいです。
そして、タコメーターの回転数は2,000rpm程度でキープが良いですね。
日産エルグランドE52の燃費向上のコツ② 一定速度で巡航
燃費に悪影響を及ぼすドライブ方法が、加速、減速を頻繁に繰り返すことです。
そのため、可能な限り、一定のスピードで走れるように調整することが重要です。
これもアクセルワークの一つと言えます。
日産エルグランドE52の燃費向上のコツ③ クルーズコントロール
一定速度での巡航に適したシステムが、エルグランドには装備されています。
それがクルーズコントロールです。
設定した速度を自動制御でキープしてくれるので、アクセルに神経をとがらせなくても燃費の良い走りができます。
高速道路以外ではなかな使えないですが、これも燃費向上には非常に効果的です。
日産エルグランドE52の実燃費と燃費向上のコツまとめ
今回は、日産エルグランドE52の実燃費の数値と燃費向上のコツをお伝えしました。
大型の車は低燃費!とはいきませんが、工夫次第で多少向上させることは可能です。
また、そのコツは、乗り心地の向上にもつながります。
急加速や急減速をしないことで、同乗者も安心して乗ることができます。
今回の記事を参考に、あなたのエルグランドの実燃費が向上してくれたら嬉しいです!