国内に数ある自動車メーカーでも、スバル(SUBARU)はレガシイやアイサイトなどで知られています。加えて航空機事業も手掛けていることもあって技術力は非常に高いです。
スバルの車が好きだったり、高い技術力を用いた仕事がしたかったりしてスバルへの転職を目指している人もいますよね。転職難易度は低いものの、綿密な対策が不可欠です。
今回はスバルへの転職について、難易度や評判にも触れながらご紹介します。なお今回記事は以下の人におすすめです。
- スバルの車や高い技術力に憧れてスバルへの転職を目指している人
- スバルへの転職対策をしっかり施したい人
- スバルの内部事情が気になる人
スバルの企業情報を紹介
スバルはレガシィにインプレッサなどの名車や、アイサイトなどの装置で有名な自動車メーカーです。名車を生み出したスバルに転職選考を通じて入社したい人もいますよね。
スバルに応募・入社したいのであれば、まずはスバルの基本情報や特徴を把握しておくことが大切です。スバルの基礎知識をご紹介しましょう。
スバルの基本情報
スバルの正式名称や従業員数などの基本情報は、以下のようになっています。
会社名 | 株式会社SUBARU |
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代表取締役社長 | 中村知美 |
創立年月日 | 1953(昭和28)年7月15日 |
本社所在地 | 東京都渋谷区 |
資本金 | 1,537億9,500万円(2020年3月現在) |
従業員数 | 15,806人 |
今でこそ車のブランドが会社名になっているものの、2017年までは「富士重工業株式会社」という社名でした。同時にスバルも同社の自動車部門として稼働していました。
主力の自動車事業では、水平対向エンジンや四輪駆動の技術を国内メーカーで唯一持っている点が強みです。またユーザーの安全・安心を重視し、安全対策にも注力しています。
特にスバルが誇る運転支援システム「アイサイト」は、人の両眼を意識したカメラが搭載され、衝突などの危険から車を守る多彩な機能を搭載しているのが特徴です。
自動車事業の他に宇宙航空事業も展開
自動車製造のイメージが強いスバルは、他にも宇宙航空関連事業も展開しています。特に航空機向けシステムインテグレーションの分野では国内随一の技術を持つメーカーです。
民間機部門ではボーイング社のジェット機の製造にも参画し、翼部分の製造で知られています。ボーイング社製飛行機は世界中で活躍している分、スバルの貢献度は高いです。
また防衛省向けにヘリコプターや無人偵察機も多く製造しています。自動車メーカーでありながら航空関係にも広く関われる点で、スバルはロマン溢れる企業と言えるでしょう。
売上は海外市場がメインで好調
スバルは海外市場への事業展開も盛んに行っています。むしろ販売台数の8割は海外での業績である分、スバルにとって現在も今後も海外市場は重要な位置づけです。
特に北米市場で集中して完成車を投入しています。北米市場はスバルにとって特に自社製品の人気を得ているためで、結果として海外市場全体での売上は好調です。
なお今後の戦略でも、北米も含めて市場での利益が見込める地域に重点を置きつつ、現地密着で製品開発を行うことを主眼にしています。
福利厚生やワークライフバランスが非常に充実
スバルへの転職を目指す際、年収や福利厚生などが嫌でも気になりますよね。スバルは特に福利厚生やワークライフバランスの面で充実している職場環境です。
まずボーナスが高めに設定されており、労使協定で基本給の5ヶ月分が支給されます。また残業代も全額支給される仕組みです。
ワークライフバランスについては有給休暇の取得率が高めになっています。残業時間は月平均30~40時間ではあるものの、全社的に短縮化へ取り組みが盛んです。
他にも家庭の事情を考慮して貰える雰囲気や育児休暇の取りやすくなっています。育児休暇に加えて育児支援も行われているため、女性にとっても比較的働きやすい職場です。
年収の安さや昭和気質の社風というデメリットもある
福利厚生やワークライフバランスが充実している一方、年収が安い点がデメリットになっています。平均年収は2020年時点で640万円で、特に基本給が安めです。
残業代の全額支給制度を利用して月収を高くする人も多い分、長時間労働の原因になっています。ただ年功序列が根強いため、勤続年数で基本給も高くなるでしょう。
年収以外にも昭和気質の社風になっている点も気になるところです。職場環境が体育会的で、個人プレー頼みという指摘もあります。
SUBARUの平均年収は?年齢や役職別の収入から就職偏差値まで徹底解説
スバルへの転職活動のポイント4点
年収などでデメリットはあるものの、様々な点で誇れる技術があるスバルで質の高い仕事をしたい人もいますよね。スバルに転職するには、まず現在の転職事情を知るべきです。
全体としては転職難易度が低い一方で、高い即戦力が求められる傾向にあります。
多くの職種で中途採用するために転職難易度は低い
スバルに転職する際に気になる点の1つに転職難易度の高さがありますよね。実はスバルの転職難易度は自動車メーカーの中では低いと言えます。
トヨタなど大手メーカーに比べて年収や残業時間の面で劣る分、トヨタなどよりは低いです。加えて多くの職種で中途採用を行っていることも原因になっています。
ただしあくまでもトヨタよりは低いという意味であり、国内企業の中では高い難易度です。世間的に安定した大企業とみなされていることも一因と言えます。
高学歴で経験豊富な転職活動者も多く応募するため、内定を巡る競争も激しくなるでしょう。
高卒や未経験の場合は期間工や派遣から始めてみる
スバルに応募する際に学歴が高卒以下だったり未経験だったりする場合は、期間工や派遣従業員から始めるのが良いです。期間工などであれば一から経験などを身に付けられます。
正社員の指示を受けつつライン業務に当たるため、スバルの社風にもなじむようになるでしょう。寮や各種手当など福利厚生も付くため、正社員に及ばないにせよ生活も安定します。
なお勤務態度良好な状態で一定期間勤め上げると、正社員登用の対象になる点でもメリットです。
高い専門性・経験が必要
実際にスバルの転職選考では高い専門性や経験が求められます。
事務職を狙う場合は、マーケティングや営業など希望職種に応じた実務経験が必要です。採用側に好印象を持って貰えるように、経験やスキルに基づいた実績を示すべきでしょう。
一方技術職を志望する場合は、3年以上の業務経験や専門知識が必要になります。加えてスバルは独自技術でハイレベルな製品を作ってきた分、求められる能力も高いです。
妥協しないものづくりを志向する人を求めている分、特に他の誰にも負けない強みがあればなお良いでしょう。
職種により高い英語力も求められる
スバルの選考は職種により高い英語力が必要になる点も特徴です。特に事務職では海外企業とのコミュニケーションも多いため、TOEIC600点以上の語学力が求められます。
技術職の場合は事務職ほど高い英語力は求められません。ただ海外出張業務が発生する職種もあるため、日常会話レベルの英語力はあった方が良いでしょう。
様々な経験を積みたい人や妥協しない人を求める傾向
最後にスバルは、様々な経験を積みたい人やものづくりで妥協しない人を求める傾向にあります。
前者については事務職募集で顕著です。特に総合職はスバルの将来を担うことが期待されているため、3~5年でジョブローテーションで様々な経験を積んでいきます。
また事務職では北米など海外駐在の機会も多いため、語学力が高いことはもちろん、多様な経験を積むことに前向きである人材が必要です。
後者は主に技術職で求められます。特にスバルは安全や品質を重視する傾向にあり、「”100点”、”120点”のクルマ作りに携わりたい方」と条件に記す職種もあるほどです。
自分が作りうる最高傑作のクルマを生みだして世に送り出したい職人気質な人が求められているとも言えます。
スバルへの転職活動に欠かせない対策4点
人気企業であるスバルの内定を何としても得たいものの、対策の方法が分からない人もいますよね。実はスバルへの転職対策にはいくつかポイントがあります。
主に綿密な自己分析・企業研究や面接対策など、以下の4点がポイントです。
志望動機を作る際は綿密な自己分析や企業研究が必要
スバルの転職選考でも他の企業と同じように志望動機が欠かせません。そして志望動機を作る際は、綿密な自己分析や企業研究が必要になります。
特にスバルの現状・ビジョンと、自身の経験・スキルの関連性が見事に噛み合っている点が重要です。両者が噛み合っていればスバルへの熱い思いをアピールできます。
今までの経験の中でスバルを熱烈に志望するようになったきっかけを具体的に説明できるようになると良いでしょう。具体的な説明には綿密な自己分析や企業研究が不可欠です。
同時に他メーカーの研究も進めておきます。スバルの志望度を語る際に、他メーカーを選ばなかった理由を説明する際に必要です。
スバルの中期経営戦略「STEP」も熟読しておく
スバルについて理解する際に合わせて役立てたいものに、中期経営戦略「STEP」があります。STEPは2025年に向けたビジョンで、今後スバルが目指す目標を示したものです。
具体的には組織改革や品質向上、安心・安全、環境などへの取り組みが明記されています。特に安心・安全関係では、2030年に自社製品による死亡交通事故ゼロを目指す内容です。
今後スバルの一員として活躍するためにも選考を準備する一環で熟読し、志望動機に盛り込むと良いでしょう。
SPIなどWeb適性検査への対策も十分に行う
スバルの転職選考ではSPIなどWeb適性検査も行われるため、十分な対策が必要です。ただ募集要項には具体的な内容が記されていないため、対策方法が分からない人もいますよね。
最も基本的な方法が、SPIや玉手箱などの問題集を解くことです。実際の試験では制限時間以内に手早く解く必要があるため、なるべく多くの問題を解いて慣れるべきでしょう。
加えて転職エージェントではスバルの選考対策のノウハウが蓄積されています。転職エージェントのアドバイザーに、近年の適性検査の傾向を聞いておくと良いでしょう。
面接では一般的な質問が聞かれる
スバルの選考で最も正念場と言える面接の傾向が気になる人もいますよね。スバルの場合はごく一般的な質問が聞かれます。
志望動機やスバル入社後に取り組みたいこと、将来の展望などが主な質問です。またスバルへの理解度やスバル製品への愛着度を試される質問も良く出題されます。
いずれにせよ、事前にスバルへの企業研究を進めながら、面接練習をこなすことが重要です。
自動車業界の今後に対する意見も考えておく
加えて自動車業界の今後に対する意見も考えておきます。スバルの面接では自動車業界の今後に対する質問も頻出です。
対策としてはまず業界研究を通じて現状や課題を把握し、将来の見通しを考えます。そして将来の見通し像に沿ってスバルが歩むべき道を提案するべきです。
合わせて入社後に自分が取り組みたいことと噛み合わせると、主体性とチャレンジ精神に溢れる人物像という印象を与えられるでしょう。
スバルの口コミ・評判を紹介
スバルへの転職を考える際、実際の社員がスバルについて感じていることが気になる人もいますよね。スバルの内情を知るには口コミ・評判のチェックがおすすめです。
待遇面やワークライフバランスなどに関する口コミをいくつかご紹介します。
年収や福利厚生に関する口コミ・評判
まずスバル社員の年収や福利厚生に対する口コミ・評判を見ていきましょう。



年収や福利厚生面では特に不満はないようですね。特に年収が上昇傾向となると、今後が楽しみになるでしょう。
ワークライフバランスに関する口コミ・評判
次にワークライフバランス関係の口コミ・評判をご紹介します。以下のような声が見られました。


残業や休日出勤があっても、長期休暇でリフレッシュできるようですね。有給休暇も取りやすい環境のようです。
仕事のやりがいに関する口コミ・評判
さらに仕事のやりがいについての口コミ・評判もご紹介します。


若くても大きな仕事を任せて貰える上、心から車が好きな人にとってはやりがいが感じられるようですね。職場で積極的に手を上げる意欲があれば、より楽しいでしょう。
会社の雰囲気に関する口コミ・評判
最後に会社の雰囲気に関する口コミ・評判もご紹介します。


管理職登用での評価が実力基準ではない点が今も根強いようですね。スバルの今後の課題と言えるでしょう。
スバルに転職したいのであれば転職エージェントがおすすめ
自動車や航空機の高い技術に触れられるスバルへの転職を確実にしておきたい人もいますよね。スバルへの転職には転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントでは面接や応募書類の対策ができることに加え、多数の非公開求人を紹介して貰えます。非公開求人に注目できる点だけでも転職成功率が上がるでしょう。
転職エージェントの中でも、特にリクルートエージェントがおすすめです。業界随一の求人数を誇り、非公開求人に至っては10万件以上となっています。
腕の立つアドバイザーも大勢在籍していることもあり、転職業界での信頼性もトップクラスです。
まとめ
今回はレガシィなどの名車や安全技術などで有名なスバルの転職について見てきました。スバルは大手メーカーに比べると難易度は低いものの、綿密な準備が必要です。
面接では志望動機などの他にスバルへの理解度も問われます。事前に自己分析や企業研究を十分に進めるべきでしょう。
スバルへの転職では転職エージェントも役立ちます。選考対策や非公開求人などを活用すれば転職成功率は飛躍的に上がるでしょう。
スバルは古くから高い技術力で様々な名車を輩出したメーカーです。車が好きでスバルへの転職を目指す方は、是非今回触れた内容を活用いただければ幸いです。